この授業は過去の授業です。2020年度に同名・同教授の開講はないようです。

文学部 / 史学科

専門基礎 2

年度・学期コマ教室
2018 / 春水・2
4254
講師キャンパス備考
諫早 庸一
池袋特になし
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  • 科目コード/科目名

    AC232/専門基礎 2(Workshops for Academic Researchers 2)

  • テーマ/サブタイトル等

    アジア・アフリカ系言語2

  • 担当者

    諫早 庸一(ISAHAYA YOICHI)

  • 備考

  • 学期

    春学期(Spring Semester)

  • 単位

    2単位(2 Credits)

  • 科目ナンバリング

    HIS2540

  • 使用言語

    日本語(Japanese)

  • テキスト用コード

  • 成績評価方法・基準

    種類割合内容
    筆記試験(Written Exam)50%
    平常点(In-class Points)50%リアクションペーパー(50%)

    リアクションペーパーは毎回授業の終わりに記入していただきます。

  • 授業の目標

    モンゴル帝国期(1206年頃~1368年頃)に書かれたペルシア語史料に触れることで、ユーラシア規模に拡大したモンゴル帝国とその共通語(lingua franca)となったペルシア語との関係を知る。それにより、権力と言語の関係について視野を広げ、今日のグローバリゼーションとその支配言語である英語との関係を相対化する手掛かりを得る。

  • 授業の内容

    まずはペルシア語――特に近世ペルシア語――がいかなる言語であるのか、「ペルシア語の世界(Persianate world)」の歴史がいかなるものであったのかについて概観します。そしてペルシア語が13~14世紀にユーラシア規模で拡大したモンゴル帝国の共通語/リンガ・フランカとなった事実を確認したうえで、モンゴル帝国の歴史について講義します。その後に、ペルシア語を用いてユーラシアをつないだ4人の人物について検討し、次に〈歴史〉〈天文学〉〈医学〉という3つのトピックについて、ペルシア語の史料を提示しながら、それらの要素のユーラシア規模での連関を見ていきます。

  • 授業計画

    1.  オリエンテーション:受講者の所属と関心を確認し、「ペルシア語の世界」をモンゴル帝国期に注目しつつ概観するこの講義の方針を説明します。
    2.  ペルシア語の歴史:主に森本『ペルシア語が結んだ世界』を用いて、ペルシア語とは、そして「ペルシア語の世界」とはいかなるものなのかを概説します。
    3.  モンゴル帝国の歴史:杉山『モンゴル帝国の興亡』などを手掛かりとして、モンゴル帝国の歴史を概観し、そこでペルシア語が果たした役割の大きさを強調します。
    4.  マルコ・ポーロ(1254~1323年):彼による『世界の記述(東方見聞録)』は、彼がユーラシア大陸をペルシア語に通じた人物を連れて旅したことを教えてくれます。こうした事実を基に、当時のユーラシア交易とペルシア語の関係を読み解いていきます。
    5.  ナスィール・アッディーン・トゥースィー(1201~1274年):当時「ペルシア語の世界」を代表する知識人だったトゥースィーは、科学の分野においてペルシア語の地位を高めるのに貢献した人物でした。彼のこの分野の業績と活動を見ていきます。
    6.  ラシード・アッディーン(1247~1318年):モンゴル帝国の一部としてイラン・イラクを支配したイル・ハン朝(1256~1357年)の宰相であり、中国を支配した元朝(1271~1368年)との文化交流を推し進めた人物でした。その文化事業の前提として、彼の人物像に迫ります。
    7.  ボラド・アカ(1313年没):ラシードのパートナーとして東西文化交流を推し進めた人物が、元朝からイル・ハン朝にきたボラドでした。彼の経歴を見ていくことで当時の文化交流の担い手の具体相を明らかにします。
    8.  歴史(1):ラシードはペルシア語史書『集史』を編纂します。これはイランの歴史はもちろんのこと、イスラム教やヨーロッパ・インド・中国の歴史をも網羅し、それゆえラシードは初の「世界史家」とも呼ばれます。この回では『集史』の構成および内容を見ていきます。
    9.  歴史(2):この回では『集史』のなかでも特に「中国史」に焦点を絞り、いかなる「中国史」がペルシア語史書に記されているのか、そこから何を読み取ることができるのかを考えていきます。
    10.  天文学(1):トゥースィーは数学・天文学の分野において、当時支配的であったアラビア語と同程度にペルシア語でも叙述を行い、これらの分野におけるペルシア語の発展に大きく寄与しました。実際にこの種の文献に触れることで、その具体相を見ていきます。
    11.  天文学(2):さらにトゥースィーは、中国からきた道教徒との交流を通じて中国の天文学を知り、その知識を自らの天文学文献に記します。この、文化的背景の異なる学者2人による「天文対話」の実相を論じます。
    12.  医学(1):ラシードはまず、ハンの侍医として宮廷での地位を高めました。彼はいくつかの漢語医術書をペルシア語に訳す「イル・ハン朝翻訳プロジェクト」に着手します。この回ではその翻訳プロジェクトについて解説します。
    13.  医学(2):「イル・ハン朝翻訳プロジェクト」は結局のところ途中で頓挫してしまうものの、その成果物として『珍貴の書』と題されたペルシア語翻訳書が未完ながら残されています。この回ではその内容について見ていきます。
    14.  言語と帝国:これまでの回で見てきた実例からあらためてペルシア語とモンゴル帝国との関係について考え、そこから現代のグローバリゼーションと英語との関係を再考していきます。
  • テキスト

    タイトル著者名出版社ISBN
    510g1jfbqll. sl160 『ペルシア語が結んだ世界: もうひとつのユーラシア史 』
    Amazonで購入
    *買い間違えにご注意ください。
    森本一夫北海道大学出版会978-4-8329-6712-0
    41dk7f3bcsl. sl160 『モンゴル帝国の興亡(上)』
    Amazonで購入
    *買い間違えにご注意ください。
    杉山正明講談社978-4061493063
    418sbmgqgxl. sl160 『モンゴル帝国の興亡(下)』
    Amazonで購入
    *買い間違えにご注意ください。
    杉山正明講談社978-4061493070

    森本『ペルシア語が結んだ世界』については、第2回「ペルシア語の歴史」において、その序章である「ものを書くことから見たペルシア語文化圏: その面的把握をこえて」のコピーを配布します。杉山『モンゴル帝国の興亡』については、授業で直接扱うことはしませんが、モンゴル帝国の通史を知る上で有用であり、一読を勧めます。

  • 参考文献

    タイトル著者名出版社ISBN
    Culture and Conquest in Mongol EurasiaThomas T. AllsenCambridge University Press9780521803359
    51o2eqhfayl. sl160 増補 日本語が亡びるとき: 英語の世紀の中で
    Amazonで購入
    *買い間違えにご注意ください。
    水村美苗筑摩書房978-4480432667
    51cvnddnncl. sl160 マルコ・ポーロ: 『東方見聞録』を読み解く
    Amazonで購入
    *買い間違えにご注意ください。
    海老澤哲雄山川出版社978-4-634-35035-9
    410trrr62yl. sl160 完訳 東方見聞録(1)
    Amazonで購入
    *買い間違えにご注意ください。
    マルコ ポーロ平凡社978-4582763263
    417bgvgc7sl. sl160 完訳 東方見聞録(2)
    Amazonで購入
    *買い間違えにご注意ください。
    マルコ ポーロ平凡社978-4582763270
    51dk15hebsl. sl160 岩波講座 世界歴史(11)中央ユーラシアの統合: 9−16世紀
    Amazonで購入
    *買い間違えにご注意ください。
    樺山 紘一岩波書店978-4000108317
    51ddohejmql. sl160 モンゴル帝国が生んだ世界図
    Amazonで購入
    *買い間違えにご注意ください。
    宮紀子日本経済新聞出版社978-4-532-16585-7

    それぞれ、授業では直接扱いませんが、ペルシア語とモンゴル帝国の関係を考えるうえで貴重なものです。特にAllsenのCulture and Conquest in Mongol Eurasiaはモンゴル帝国期ユーラシアの文化交流についての代表的著作です。

  • 授業時間外(予習・復習等)の学習

    テキストとして指定した文献、さらに可能であれば参考文献に指定したものも、興味に応じて読んできてください。

  • その他(HP等)

    ペルシア語の文法知識は前提としません。講義のなかではペルシア語史料を扱うこともありますが、全て日本語訳を併記します。

  • 注意事項

情報は最新ではない可能性があります。正確な情報はCampusmateを確認してください。
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